農園経営のための導入提案
見回りと水やりの負担を減らし、
栽培の判断を記録に残す
本資料の農園条件・数量・費用・効果は架空の試算です。製品見積りや実証結果ではなく、導入判断のたたき台です。
想定:高設栽培10a×2棟、家族2人+季節雇用。年間総労働4,800時間。
| 現状の困りごと(仮定) | 導入後の変化 | 人が続ける判断 |
|---|---|---|
| 温度を見るために何度も往復 | センサーの推移をスマホで確認 | 株の状態と照らして換気等を判断 |
| 水やり操作が収穫作業と重なる | 制御盤が設定に沿ってかん水 | 排液・根・流量を見て設定を調整 |
| 紙や口頭の記録が散らばる | 棟・作業・時間を同じ形式で入力 | 作業の優先順位と翌週の人員配置 |
| 操作を知る人に仕事が集中 | 手順と変更履歴を共有 | 異常時の停止と復旧を担当者が判断 |
自動化後も、収穫・選別・病害虫の観察は続きます。削減対象を絞って効果を測ります。
環境センサーは各棟の代表位置へ。日射センサー、流量計、電磁弁は配線・配管を現地確認して設置します。
図は完成時の構成案。各棟2区画・合計4区画を想定。通信距離、電源、配管圧力、排水経路を施工前に確認します。
| 測るもの | 農園での使い方(提案) | 導入時の確認 |
|---|---|---|
| 気温・湿度 | 夜間の冷え込みや日中の変化を確認 | 直射や暖房の影響、棟内の位置差 |
| 日射・照度 | 晴天・曇天で管理を見直す材料に | 照度の換算値と日射計の値を区別 |
| 培地の水分・温度 | 根の周辺の変化を確認 | 培地との適合、設置方法、校正 |
| CO2(必要に応じて) | 施用している場合の濃度確認 | 対応機種と保守・校正の費用 |
確認できた機能:ハウスファーモは環境データをスマホで確認できます。測定項目はタイプごとに異なります。[S1]
出典:S1 ファーモ製品情報 / 調査日:2026-10-04。管理値は品種・作型・生育段階に合わせて決めます。
日射比例は、受けた光の量に応じてかん水の頻度を調整する方法。潅水NAVIでは、日射比例とタイマ方式の切替、電磁弁・ポンプ制御に対応します。[S2]
出典:S2 ニッポー「潅水NAVI」 / 調査日:2026-10-04。通信には別売機器等が必要。S1・S3との自動連携は未確認です。
確認できた機能:アグリノートは圃場・農作業の情報を記録、集計、共有でき、作業者別の時間集計などを出力できます。[S3]
| 日付・棟 | 作業/担当 | 時間 | 結果・気づき |
|---|---|---|---|
| 10/12・A棟 | かん水点検/担当A | 15分 | A2区画の流量低下。フィルター確認 |
| 10/12・A棟 | 収穫/担当B | 120分 | 収穫量・等級別数量を別欄に記録 |
| 10/12・全体 | 日報確認/経営者 | 10分 | 翌日の点検担当を決定 |
記録例は架空。作業が終わったら入力、終業時に抜けを確認。週1回、棟ごとの時間と収穫量を見直します。
出典:S3 アグリノート公式 / 調査日:2026-10-04。表は提案用の記録例で、実際のアプリ画面ではありません。
| タイミング | 担当者が行うこと | 機器・記録の役割 |
|---|---|---|
| 朝の作業前 | 夜間の推移、株、配管・排液を確認 | 測定履歴と前日のかん水実績を表示 |
| 収穫作業中 | 株の異変を観察。異常時は現地確認 | 設定した条件で区画ごとにかん水 |
| 昼の見回り | 実流量・排液と設定を照合 | センサー値と動作履歴を残す |
| 終業前 | 作業時間と変更理由を記録 | 翌日の担当者に情報を引き継ぐ |
| 週1回 | 時間・収量・不良果・水量を比較 | 棟別のデータを集計する |
通信が途切れたときの現地運転、手動停止、復旧手順を、導入前にメーカー・施工者と確認します。
モデル農園の運用案。通知の有無・条件、停電時の動作は機器の仕様に応じて設計します。
| 段階 | 実施内容 | 次に進む条件(提案) |
|---|---|---|
| ① 準備:導入前4週間 | 現状の作業時間・水量を記録。電源・通信・配管を調査 | 基準値と担当者、費用上限を合意 |
| ② 見える化:1〜2か月 | A棟でセンサーと作業記録を開始 | 記録実施率90%以上、欠測原因を解消 |
| ③ 自動かん水:3〜6か月 | A棟2区画で試運転。B棟は比較用に現行運用 | 流量と排液が安定。手動復旧を確認 |
| ④ 評価・展開:7〜12か月 | 収穫期の効果を評価し、条件が整えばB棟へ | 品質維持・作業削減・採算を確認 |
販売店・普及指導員と設定を見直します。 棟間の生育・日当たりの差を考慮し、比較結果をそのまま機器の効果としません。
期間・基準は架空の計画。定植・収穫の繁忙期を避けて施工し、増設契約は段階ごとに判断します。
| 項目(すべて架空の予算枠) | 初期費用・万円 | 含める内容 |
|---|---|---|
| 環境センサー 2組 | 36 | 温湿度・日射等。構成は選定時に確定 |
| 通信機・接続設定 | 12 | 園内通信・インターネット接続 |
| かん水制御盤 1式 | 45 | 日射入力・4区画の制御 |
| 電磁弁・流量計等 | 25 | 区画ごとの制御と確認 |
| 配管・電気工事 | 28 | 既存設備との接続 |
| 初期設定・研修 | 14 | 栽培設定の調整、操作練習 |
| 予備費 | 20 | 軽微な追加工事・部材 |
| 初期費用合計 | 180 | 既存ハウス・ポンプを使用する前提 |
年間運用18万円=通信・アプリ6+保守・校正8+電気・消耗品4。税抜・補助金なし。ハウス新設、ポンプ更新、融資費用は含みません。実価格は現地見積りが必要です。
A:環境測定・作業記録 — 初期60万円/年10万円。
B:A+自動かん水(2棟) — 初期180万円/年18万円。
C:B+換気等の環境制御 — 初期320万円/年30万円。
3案は総額の比較で、足し合わせません。5年間の機器更新は未計上。C案の効果は試算していません。
1,080時間 − 570時間 = 510時間/年
農園全体では4,800時間から4,290時間へ、約10.6%削減を想定。
前提:対象作業を年間300日で集計。かん水108→36分/日、環境確認60→36分/日、記録48→30分/日、保守を年60時間追加。全員分の合計で、実測値ではありません。
時間の価値:510時間 × 1,500円 = 年76.5万円
水・肥料費の削減6万円 − 追加運用費18万円を加味します。
| 省力化が人件費削減になる割合 | 年間の手残り改善 | 初期180万円の単純回収 |
|---|---|---|
| 0%:すべて家族の余力 | −12.0万円 | 現金収支では回収できない |
| 50%:半分を雇用費等の削減に | 26.25万円 | 約6.9年 |
| 100%:全時間が現金削減に | 64.5万円 | 約2.8年 |
50%ケースの5年累計は −48.75万円(26.25×5−180)。
家族の時間も金額換算する評価では年64.5万円ですが、現金とは別です。
全数値は架空。水・肥料費は年60万円の10%削減と仮定。増収は0、立上げ期間・更新費・税・金利は未計上。定常年の効果を初年から得る計算のため、実際の回収は遅れる可能性があります。
| 判断項目 | 確認する内容 | 担当 |
|---|---|---|
| 栽培が安定したか | 区画別の流量、排液、収量・等級。不良果の増加がないか | 栽培責任者+普及指導員 |
| 作業が減ったか | かん水・確認・記録に加え、保守時間も集計 | 現場担当者 |
| トラブルに対応できるか | 通信断、センサー異常、弁・フィルター不良時の停止と復旧 | 施工者+現場担当者 |
| 支出と釣り合うか | 同じ施工範囲で相見積り。雇用費の削減可能額を確認 | 経営者 |
A棟で試す範囲と予算を決め、品質・省力化・現金収支を確認して全棟展開を判断します。
本資料は導入の検討案です。農林水産省の技術カタログも、個別技術の効果を確認・認定するものではないと明記しています。[S4]
調査日:2026年10月4日(全出典共通)
S1 株式会社ファーモ「ハウスファーモ」
環境データの確認とタイプ別の測定項目(5頁)
https://farmo.info/product/house-farmo/
S2 株式会社ニッポー「潅水NAVI」
日射比例・タイマかん水、制御対象、通信の条件(6頁)
https://www.nippo-co.com/product/kansui-2/
S3 ウォーターセル株式会社「アグリノート」
農作業情報の記録・集計・共有(7頁)
https://www.agri-note.jp/
S4 農林水産省「スマート農業技術カタログ(施設園芸)」
技術の分類と利用上の注意(14頁)
https://www.maff.go.jp/j/kanbo/smart/smart_agri_technology/smartagri_catalog_shisetsu.html
配置・運用・導入計画は提案者の設計案。農園・費用・効果は架空で、引用元の実績ではありません。表紙と2頁の写真風画像はAI生成イメージです。